2014年2月24日月曜日

3Dプリンタで金属成形

NTTデータエンジ、3Dプリンターでイヤホンのチタン合金筐体造形
ファイナル、世界初3Dプリンタ造形のチタン製イヤフォン


金属造形はかなり前から存在はしていました、展示会で見たり
大手メーカーさんでの導入事例もあったりしたので
今回登場したというより樹脂用プリンタに比べて
"普及していなかった"っていうのが実情だと思います。
技術的にも面白いのですが、賃加工屋として費用の回収を考えると
なかなか扱うのが難しいと思います。

大きな問題は2つ、寸法精度と仕上げの難しさです。
ここでは私が知ってる当時の方法で今は違う可能性があります

材料は金属粉に接着材を入れたもので
この接着材をレーザー熱で溶かしてXY方向及び積層のZ方向を
引っ付けて形状をえます。
製品は金属粉を固めたものなので粒が引っ付いた様な
ざらついた触感になりますので当然仕上げが必要になりますが
積層時のレーザー熱の影響で焼きが入ったのと
同じ様に表面が硬くなり仕上げにかなり手間取るようです。

良品を得る為には
製品を全箇所プラス目でつくって全周表面を削って公差に収める

なかなかの至難の業を要求されてしまいます。

こういうニュースでいつも思うのは
"3Dプリンタは万能で世の中の全てをひっくり返すような技術"
みたいに報じられる事が多いのですが
まず、量産では余程の事が無い限り3Dプリンタで
生産速度が金型を追い越す事は思うので
量産においては置き換わることは無いと思います。
では、どういう分野で優位性があるかといえば
試作品、極小ロット、オーダーメードの分野だと思います。
今回のイヤフォンもまさにこの分野。
あと個人的には旧車の部品が手配出来ないのでプリントするとかは
たくさんのニーズがあるように思いますが
データはどうするのって問題がありますよね。